いつまでたっても色褪せない作品「となりのトトロ」

録画してあった金曜ロードショーをいまごろ見た(汗)
宮崎駿監督の「となりのトトロ」である。
もう20年も前の作品だが、名作は何回みてもいいものはいい。
名作と言えば昨夜のスーパーマンも名作だが・・・(感想、普通こっちを書くわな)

サツキ、メイ、お父さん、お母さん、カン太、おばあちゃん、村の人々・・・出てくる人々すべて味があっていい。
勿論、トトロやネコバスの可愛さは言うまでもない。

となりのトトロは昭和30年代を舞台に、自然の美しさ、子どもたちだけが感じる不思議な世界を描いたファンタジーである。
メイやサツキの家の竈や土間、寝るときの蚊帳、地下水をくみ上げるポンプ、みな懐かしい(私はいくつだ?)

20年たっても全く色あせない映像の美しさと物語の奥行きがこの作品にはある。
励みになるのでポチッと押してね♪〜さくちゃんの人気blogランキング

ネタバレになるが、この作品で私が好きなところが2つある。
ひとつは、学校から帰り道、カン太がサツキに何も言わず、傘をぐっと差し出すシーン。
私も田舎の小学校出なので、よくかわるが、男の子と女の子がぶつかっただけでも、友達から付き合っているとからかわれたものである。だから、好きな女の子はいじめたくなるカン太君の気持ちと、恥ずかしさを曲げて、傘を差し出した彼の勇気が良かった。
家に帰っても何も言わないところが男らしい。

もうひとつはトトロとサツキの元にネコバスがあらわれ、行先表示が「メイ」に変わるところ。この歳になってネコバスに乗ってみたいと考える私も少し変だが、ネコバスにはなんともいえない魅力がある。

そして、メイが行方不明になって、必死に探す村人達。
沼から片方の靴が見つかった聞いたサツキがおばあちゃんのところに行く間、私も一緒になってドキドキしてみていた。
そして、トトロの森へ行くまでの間、台詞がなくなり、映像だけの世界。
言葉ではなく情景描写だけで見ている物をその世界に巻き込んでしまう。これが宮崎駿監督の素晴らしさだと思う。
メイの甲高い声だけがちょっと耳障りだったが、登場人物に感情移入できて、そして少し泣ける作品。私のお薦めの作品である。

監督・脚本:宮崎駿
原作:宮崎駿となりのトトロ」(徳間書店
出演:日高のり子坂本千夏糸井重里島本須美

こうした見終わった後、心の中を波紋が広げるような作品が私は好きである。