佐賀のがばいばあちゃん

sakurasaku20052006-07-19

監督:倉内功
原作:島田洋七「がばいばあちゃん」(徳間書店
出演:吉行和子浅田美代子緒形拳、三宅裕二、工藤夕貴山本太郎、島田伸助、島田洋八、鈴木祐真、池田晃信
劇場:松竹相生座
ホームページ:
http://www.gabai-baachan.com/
今、佐賀県の県民性を書いている。
だから海の日に興味があって佐賀のがばいばあちゃんを見に行った。
この映画吉岡秀隆さんの「always三丁目の夕日」を彷彿させる、ほのぼのとしノスタルジーを感じる作品だった。
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三丁目の夕日は昭和30年代の東京を舞台にしていたが、この作品は同時代の広島と佐賀を舞台にしている。
古き良き日本の時代。館内はやはり年配のご夫婦が多かった。
私のような若い?男性は館内で一人しかいなく、最初は少し退屈した感じを受けていたのだが、見ていくうちに、主人公明広君の成長と共にどんどん話しに引き込まれてしまい、最期の方の場面では何度も自然涙が出た。
原作が「もみじ饅頭」で一斉風靡した漫才師の島田洋七さんの作品だけあって、所々に笑いはあるが、物語全体に温かみがある。
特に可笑しかったのは(ネタバレごめんなさい)期末試験の勉強しようとする明広君にばあちゃんが
「勉強したら癖になる!やめときんしゃい」という言葉。逆にこういうこと言われたら勉強したくなるのではなかろうかと思い笑ってしまった。
他にも英語や漢字、歴史が苦手という明広君に

「英語には、私は日本人です。と書いときんしゃい!」
「漢字には、私はひらがなとカタカナで生きてきます、って書いときんしゃい!」
「歴史は、私は過去にはこだわりませんって書けばよか!」

この作品は意外に奥が深く、モノがない時代、モノの大切さも教えてくれている。そういえば今は亡きうちのばあちゃんも何でも捨てずにとっておいた。
私の今の生活も決して裕福とは言えず、どちらかといえば貧乏だと思うが、ばあちゃんが言った

「貧乏には二通りある。
 暗い貧乏と明るい貧乏。
うちは明るい貧乏だからよか。
それも最近貧乏になったのではなかから心配せんでよか。
うちは先祖代代の貧乏だから。自信をもちんしゃい」

この言葉には何か勇気を貰った気がする。
他にも明広君の周りの先生の話、お弁当の話にしても、一緒に泣きながらマラソンを走る話にしても本当に気持ちが温かくて、その優しさがやんわりと心の中に溶けていく。
少しゆっくりスローライフを送りたい方、古き良き日本の時代のノスタルジーを感じたい方にはお薦めの作品である。本当は若い人にたくさん見てもらいたい。