鹿児島県 おいどんは薩摩隼人でごわす 前編

sakurasaku20052006-06-12

「これ、持ってきんしゃい!朝採れたばかりじゃっど! 」
鹿児島県といえば森伊蔵や魔王、伊佐美などの幻の焼酎やさつまいもや薩摩揚げ桜島大根、黒豚などの食べ物を思い浮かべる人が多いと思う。それは間違いではない。しかし、他にも知られざる有名な食べ物がある。(写真はデジタル楽しみ村さん提供「桜島」)
実は鹿児島県は竹林面積日本一。竹の種類は80種類もあり、たけのこの産地でもある。信州でもたけのこがおいしい季節になってきた。やはり季節感のある旬の食材を旬の時期に食べることができるのは至高の幸せである。
一般に竹の子と言って食べているのは孟宗竹のことで、この発祥の地が鹿児島県だそうだ。*1
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他にも竹の子と鹿児島県は深いつながりがあるそうで、伝わる神話や祭り・行事にも数多く竹や竹の子は出てくるそうである。
「デミョウ・コサン・カラ・モソ」
鹿児島では美味しいたけのこを順番にこう呼ぶらしい。
デミョウとは鹿児島弁で大名を意味し、大名竹のことである。
コサンはコサンダケとかゴサンチクとも呼ばれ、少し細長い竹のことで、カラがカラダケ、モソが孟宗竹を意味するそうだ。
そこで本日はそのたけのこが登場する二十四孝という落語から一節を紹介したい。ちなみに二十四孝とは中国に於ける孝行が特に優れた人物二十四名を賞して、 後世の模範とした人のことを言う。
今回、鹿児島弁コンバータを使い、少しだけ鹿児島弁に訳して見た。
ぶんとい(鹿児島弁でしょーもない)といわず、お付き合い願うでごわす。
テケェテン♪テン♪
「隼人、ない言っとる。ムカイ(昔)から孝行したときに親はなしっていってな、親孝行せんと後で後悔すっぞ!」
「親方、じゃあ、なんすればよか?」
「なんすればよかって……じゃっどな……唐の二十四孝を知っちょっか?」
「自慢じゃなかが、知らん。」
「そうか、ほんなら、この中で、わやに、わかりやすいように話してやろ……ムカイ、「王祥」ちゅうしゃがいた。」
「ああ、寺の?」
「そら和尚じゃ。和尚じゃ、なか。王祥ちゅう名前の人じゃっ。」
(つづく)

*1:江戸時代(1735年(享保20年))、当事の薩摩藩島津吉貴公が琉球にあった株を 自邸に2株植えたのが最初と言われている