べらんめえの江戸っ子は何人いる?東京都 後編

(前回までのあらすじ)

べらんめい、なにやってんだい!このすっとこどっこいが。おとといきやがれ!こんな短気で威勢の良い江戸っ子言葉は最近あまり聞かれなくなった。
世界一の大都会東京は、大多数を他県からの流入者が集まって出来た街であるため、様々な風土、文化が融合されて出来た街でもある。

その中で生まれた東京人気質とは
他人を干渉しない。ベタベタした深入りした付き合いはしない。
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社交的で一見穏やかだが、とてもプライドが高い山の手気質と、短気だが、情にもろい下町気質、その他様々な県民性が入り組んでいるのが実情である。街といっても東京は23区以外、多摩地域の市町村から小笠原諸島までバラエティに富む。
江戸っ子が啖呵を切るとき使う「べらんめえ」という言葉は元々、関西(大阪)の「べらぼうめ」が訛ったものであるそうだ。
べらぼうは「やたら」とか「ひどい」を意味し、1672年(関西12年)道頓堀に現れた顔全体が赤くとがり、目が赤くて丸くて、顎が猿のような人を「べらぼう」といったのがはじまりだそうである(べらぼう=よくわからないという意味)
そういう意味では東京(江戸)の文化のルーツは大阪にあるのかもしれない。
だが、実際は東京と大阪は様々な面で張り合っている。
たとえば、寿司といえば東京では生きのいい江戸前寿司が主流だが、大阪では箱寿司という箱に入った押し寿司が主流である。
魚も東京ではマグロなどの赤身魚が好まれるが、大阪ではハモや鯛などの白身魚が好まれる。これが関東と関西の食文化の違いを示している。
年末のお歳取りの魚も長野県聖高原を堺に東はシャケ、西はブリと、ここでも違いが出る。*1
一般にこうした食文化の違いは東京では武家社会を中心とした血の気の多い短気な性格、大阪は公家社会と商人を中心とした文化的で味にうるさい性格から来ているとも言われている。
うどんにしても、大阪は昆布ダシで薄味だが、東京ではカツオブシダシの濃い味である。しかも、大阪人はうどんが好きだが、東京人はラーメンが好きである。
こんな東京人を矢野新一さんの県民性ワールドでは

城東(23区東部),城西(23区西部),多摩育ちでは性格は異なるが、共通するのは、男性は何事にも淡泊なこと、カッコ良さを大事にするから金は貯まらない。クールに見えるが、意外に人情も厚く人を信用する。女性は気が強くてプライドが高い。また、見かけより堅実、頭の回転が速く、意外に楽天的である

といっている。
就労者以外を含めた県民一人当りの所得が408万円でダントツの全国第一位。一人当りの個人預貯高734万円も全国第1位。その他一人当りの医師の数など様々な分野で全国1位を誇る。
こんな東京人と付き合うには、ベタベタした人間関係は苦手だから、あれこれと詮索したり、お節介をやくのはやめよう。
こちらは良かれと思っても「うざい」という言葉が待っている。
情報に敏感で流行には目ざとい東京人。
都会人はキレやすいようなイメージがあるが、実は行列を苦にしない強い忍耐力も持っている。美味しい店、評判の店とあらば、躊躇なく並んで待てるのが彼らの特徴である。
彼らは東京発信の情報が日本全土の情報だと信じているから、こちら側から情報通ぶるのはやめておこう。
ええかっこしいの所もあるから「奢ってくれる」と言われたときは、お言葉に甘えてみよう。
収入は多いけれど、お金もよく出ていく気前の良さが東京気質でもある。
受験生は都立大学駅学芸大学駅があるからと都立大学学芸大学は東横線沿線にないから大学受験するときは気をつけよう。*2
煌びやかな都会の光景は夢と希望がつまっているようにも見える。でも、それだけに挫折も多く、光と影が同居しているとも言える。
本来の江戸っ子とは他人の「粋」を称える人たちであり、他人を見下すような「野暮」な輩はいないはずだ。
都会に憧れ、スマートな生活をしたい人たちが集まって出来た都。東京。
ここでは他人を干渉せず、自らも干渉されない個人主義が通っている。
こんな東京人と付き合ったからといって、すぐにはスマートな都会人にはなれないが、たくさんの夢がつまった街や人々に出会うことで、あなたの未来は変わるかもしれない。

東京都の都花:ソメイヨシノ/都木:イチョウ/都鳥:ユリカモメ/都民歌:東京市歌・東京都歌

*1:長野県では東北信がシャケ、中南信がブリである。もっとも最近どちらも食べるようになってきているが

*2:都立大学京王線南大沢、東京学芸大学は中央線武蔵小金井にある