道は単純でまっすぐがいい

sakurasaku20052006-05-20

道は一本単純で真っ直ぐがいい
何かを欲しがると欲しがったところが曲がる
道は一本まっすぐがいい

一昨日、出張の帰りに相田みつを美術館に寄った。(写真はSotheiさん提供の美ヶ原高原のみち)
当館は現在、開館10周年プレ企画の第1弾として「道」への道という企画展をやっている。この美術館は季節ごとにこうした企画展をやって絶えず展示品が変化しているから人気が途絶えないのだろう。
この日も社会人から年配の方、若者まで幅広い層の方が大勢来館されていた。
特に最近では社会や道徳の教科書で相田みつを先生の作品を取り上げる出版社が増えたせいか、社会化実習らしい高校生の集団もいた。彼らが先生の作品を黙ってじっと見ている姿を見ると初々しさの中にもなぜか孤高の光が見えてくる。
懦夫凛々
今日のさくちゃんは何位だ〜人気blogランキング
懦夫とは気の弱い臆病者を意味する言葉だが、先生の作品には時折この言葉が出てくる。
自分の弱さを知り、その弱者がはいた偽りのない言葉だから、先生の言葉は心に響くのだと思う。
2005年9月11日に信濃毎日新聞の斜面に掲載された中に

トマトはトマトになるように懦夫は懦夫になればいい。
泣きたい時は手放しに泣き、笑いたいときは全身で笑う。
肩肘はらずすんなりさらさら歩いていこう。
この偉ぶらない人柄が相田先生の魅力である。

と書かれていた。
今は強者の論理が幅を利かせている時代だが、だからこそ弱者の言葉が一番心にしみてくる。競争原理ばかりに偏重し「勝ち」「負け」ばかりに気をとられていると、ライブドア堀江社長のような大きな落とし穴が待っている気がする。
世間から見ると「負け組」の私が言うと説得力がないのかもしれないが、「生きる」上において勝ち負けはない。
しあわせは自分の心が決める
結局、幸せに判断基準は自分にしかない。成功者は常に自分の成功したイメージを心の中に描いているといわれるが、数多くの失敗の中から諦めずに自分の道を信じて行き続けた人が最後は成功している。彼らは他人のために分けわけあたえることも忘れない。
「うばいあえば足らぬ、わけあえばあまる」
相田先生のこの言葉のように共に生きる、お互いがお互いに高め合うような生き方をしたいものだ。