もうかりまっか、お上が嫌いな大阪府 後編その1

(前回のあらすじ)

大阪人は一般に派手・けち・賑やかといわれるが決してそんなことはない。
確かにテレビに出るおばちゃんは原色そのままの色を着ていたり、金色、ヒョウ柄を着ている人が多いが、そう派手な人ばかりではない。
地味で謙虚な人もいる。しかし、深層心理に「どうせ同じお金出すなら、人と違うものを、少しでも自分らしいものを」という意識があるのは事実である。
それに彼らはケチなのではなく、お金に対するコストパフォーマンス意識が非常に高いだけだ。だから価値があると認めたものには金を出す。
だが、何でも値切るのも特徴だ。
なかには、葬式や病院の治療費までも「なんとかなりまへんか〜」「勉強してぇーな」と、値切る人もいるというから驚きだ。
彼らは「いくらで買った」というように商品の値段より「なんぼに値切った」という商品のディスカウトの値段に価値を見出している。その裏には外見より中身を取る欧米人のような非常に合理的な考え方があるようだ。
さらに彼らは好き、嫌いははっきり言うし、常に人と違うことをしたいと思っている。今までの日本人の気質として、

  • 好き、嫌いをはっきり言わない。
  • NOといえない(自分を主張できない)
  • 人のやることを真似しようとする。
  • 人と同じことをしていないと不安になる。

などが挙げられていたが、その正反対なのが彼らである
このことが目立ちたがり屋とか、あつかましいという人もいるが、彼らは日本人の中で唯一、はっきりした自己主張する欧米人に対抗できる人種といっていい。彼らは世界に発信できる気質と文化を持っている。
現に、彼らは世界中どこへ言っても大阪弁を通すし、合理的でないものに一切お金は払わない。庶民的実質的な発想で創造力も豊かで、
プレハブ住宅、インスタントラーメン。カップ麺、レトルト食品、サラ金、ビジネスホテル、自動改札、コンビニエンスストア、ムービングウォーク。。。。
これらは全て、大阪が発祥に地である。
そして今や全国を席巻している?大阪弁
大阪人ははっきりとした意志を主張するが、この大阪弁には、相手を傷つけないような柔らかさとユーモアのある表現が用意されている。
たとえば、飴は「飴ちゃん」だし、稲荷寿司は「お稲荷さん」、揚げは「お揚げさん」お粥は「お粥さん」となる。
ヤクザのようなおじさんまでこの言葉を使うから何か愛嬌がある。
「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」は全て「まいど」となり、「まいど」といえば、昼夜問わず挨拶はこの言葉だけですむ。
せっかちな大阪人らしく、何でも略すのも好きで、漢字のドリルは漢ド、算数のプリントは算プマクドナルドはマクド、レモンスカッシュはレスカ、オレンジスカッシュはオスカ、アイスミルクコーヒーはレーミーコーとなるそうだ(笑)。
他にも「なんでやねん。」「どないやねん。」「なんやっちゅーねん。」「知らんがな。」
大阪弁は聞いているだけで何か笑いがこみ上げてくるから不思議な言葉だ。
(つづく)