サラリーマンが危ない!下流社会とは

三浦展さんの「下流社会」がベストセラーになって、下流社会という言葉が巷で持て囃されるようになった。
この下流とは単に所得が低いというだけでなく、ミュニケーション能力、生活能力、働く意欲、学ぶ意欲、消費意欲、つまり総じて人生への意欲が低い人々のことを指し、いわゆる団塊ジュニア世代と呼ばれる現在の30代前半を中心とする若い世代に多く見られる傾向なのだそうだ。下流社会 新たな階層集団の出現 (光文社新書)
これからの社会は「上」が15%、「中」が45%、「下」が40%の時代がやって来ると彼は書の中で言っている。
確かに格差社会は進んでいる。
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読売新聞の3月に実施した世論調査では81%の人が「所得などの格差が広がっていると思う」と答えている。
小泉内閣の進めた構造改革はこうした格差社会を助長させ、「持つもの」と「持たざるもの」、「勝ち組」「負け組」を生じさせているのも事実だ。9日に日銀が5年ぶりに量的緩和を解除したが、この先、金利が上がっていけば所得の格差も一層広がっていくだろう。
そうしたなか、私のようなサラリーマンにとって聞き流せないことが起きている。
サラリーマンが中流から下流に転落しているというのだ。
国税庁が2005年9月に発表した「民間給与の実態」によると、サラリーマンの給与は7年連続でダウンしている。とくに500〜1000万円の中・高所得層が減り、年収300万円以下が急増している。1000万円以上の高給サラリーマンも減っている。
サラリーマン全体が「負け組」なっているというのだ
藤井厳喜「這い上がれない未来」より)
なに!私のように毎日真面目に働いているサラリーマンは負け組なのか。
確かにここ数年給料は下がっている。終身雇用制も崩壊してきて、50歳を過ぎたら会社は身の振り方を考えるよう言っている。コツコツ努力する人にとっては生き難い世の中だ。
前出の読売新聞の世論調査では「努力をすれば格差を克服できる社会と思わない」と答えた人が59%もいて、世の中に敏感な30代の団塊ジュニア世代は「どうせやっても無駄なのだったらいっそのことがんばらない」といった考えを持つ人が増えてきた。いわゆる下流社会の到来である。
(つづく)