いぶし銀の栃木県

私の大学時代の友人にてん君という人がいる。
彼はもともと生物学を専攻し、某一流企業で研究者であるが、趣味ではんこのをはじめ、今では個展を開くまでになっている。
学生時代、下宿にモルモン教徒を呼び、彼らを「モルモン君」といってモルモットのように手名づけていた恐るべき男である。
もうひとりＦ君という人がいる。
学生時代から妙にすれたところがあり、「酒と女は男の甲斐性だ」なんていって悪い事ばかり考えていた。今では真面目な銀行マンをしている。
全く性格が違うこの二人の共有点は宇高出身であるということと、二人とも私をいじめていたということだ（笑）。間違いなく彼らは私の悪友である。
彼ら二人はよくいえば人より抜き出た感性を持っていた。しかし、悪く言えば単なる変わり者であった。
私の周りの栃木県人がこうであったため、私も栃木に対し少し穿った見方をしているかもしれない。そこで栃木県の県民性について調べてみた。
人気blogランキングへ
下野国、栃木県といえば日光東照宮、華厳の滝、中禅寺湖、那須高原、鬼怒川温泉、野鳥の宝庫霧降高原、いろは坂、戦場ヶ原、渡良瀬川、川治、塩原などの観光地、鹿沼土地、とちおとめ（イチゴ）、ニラ、水稲、生乳、かんぴょう、二条大麦などの産地。
歴史を紐とけば、鎌倉幕府時代の小山氏や宇都宮氏などの名族を生み、室町幕府を起こした足利尊氏ほか足利氏出身の地としても知られる。
江戸時代は幕府の聖地として日光東照宮は崇められていた。
他にも食文化では郷土料理のしもつかれ、益子焼、宇都宮のギョーザ、日光の湯波、佐野のラーメン、文化・スポーツでは八木節、日光神戸アイスバックスなどが有名である。
栃木県出身の有名人ではソニーの創業者井深大、足尾銅山鉱毒事件に敢然と立ち向かった田中正造、私が最も敬愛する書家相田みつを、絵本作家いわむらみつお、作家では山本有三、立松和平、落合恵子、柳田邦男。
漫画家「耳をすませば」「猫の恩返し」の柊あおい、ジョージ秋山。
歌手の河口恭吾、池田聡、森山良子、森昌子、ジャズサックスプレーヤー渡辺貞夫、俳優の山口智子、酒井若菜、平山あや、小田茜、タレントのガッツ石松、つぶやきシロー、振付師真島茂樹。
プロ野球では作新学園の江川卓（生まれは福島県）、阪神2軍監督島野育夫、元ヤクルトの広沢克巳、千葉ロッテのサブマリン渡辺俊介、横浜の石井啄朗、マラソンの渋井陽子などがいる。
森高千里や松浦亜弥が歌った足利市の渡良瀬橋は橋の上より望む夕日が美しいことで有名である。
また瑛太と小西真奈美が出演したウォーターボーイズ夏に出てくる高校選手権の会場は河内町のドリームプールかわちであり、竹野内豊とチェ・ジウ主演の輪舞曲で西嶋ショウ（竹野内豊）と伊崎吉彦（石橋凌）が訪れた廃墟は佐野市の佐野レジャーランド跡である。かなりマニアックな紹介でかたじけない。(^_^ﾒ)

栃木県民は一言で言うと「いぶし銀」タイプだそうだ。
恥ずかしがり屋が多く、話し下手だから、最初の印象は良くないが、つきあっていくと味わいの出る人が多い。県北は保守的、宇都宮など県央は自意識が強く、県南はフランクな人が多いらしい。
（つづく）