皆の者この紋所が目に入らぬか頭が高いの茨城県
埼玉県を調べていたら同じように自県のことを「好き」といわない県をみつけてしまった。
茨城県である。
しかし、この茨城県、水戸黄門で有名な徳川副将軍光圀公がいた由緒正しい県であり、。最近では「博士を愛した数式」の小泉堯史監督は出身地であり、2月25日公開の話題の映画西谷弘監督の県庁の星は茨城県庁で撮影されるなど、脚光を浴びている県でもある。
そこで茨城の県民性を調べてみた。
茨城県といえばその水戸光圀公をはじめ水戸の納豆、梅干し、干しいも、レンコン、あんこう料理、つくば大学、つくばエクスプレス、水戸偕楽園、霞ヶ浦、筑波山、袋田の滝、牛久大仏、大洗海岸、鹿島アントラーズ、茨城ゴールデンゴールズ、高校野球では木内監督の常総学園、東海村の原子力発電所、石岡のお祭り、水戸の梅祭り、土浦の花火、ちょっとマイナーであるが牛久カッパ祭などが思い浮かぶ。
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茨城県出身の有名人には古くは樺太を発見した間宮林蔵、日本画家の巨匠横山大観、詩人の野口雨情、NHKの会長海老沢勝二、作家出久根達郎、漫画家古谷三敏、小林じん子、映画監督深作欣二。
歌手では米米CLUBの石井竜也、キタキマユ、KATSUMI、城之内早苗、ギタリストの寺内タケシ。アイドルでは磯山さやか、来栖あつこ。
俳優の倍賞美津子、渡辺裕之、渡辺徹、羽田美智子、渡辺篤史、永作博美、白石美帆、栗原瞳、池内博之。田村英里子、タレントで日本野鳥の会会長でもある柳生博、マギー司郎、松居直美。
スポーツ界では柔道で金メダルをとった鈴木桂治、瀧本誠、塚田真希、阪神のエース井川慶、巨人の仁志敏久、サッカーの鈴木隆之、ゴルフの片山晋呉、プロレスの井上貴子らがいる。
また、深田恭子と土屋アンナ主演の下妻物語は茨城県の下妻市と牛久市が舞台であるし、近未来の東京を舞台にした漫画『機動警察パトレイバー』はつくば市をモデルにできている。(敬称略)
この茨城の県民性を調べていくと、どの本でも触れられているのが「三ぽい」である。すなわち「水戸の三ぽい」、「茨城の三ぽい」。
水戸者は理屈っぽい・骨っぽい・怒りっぽい。
茨城人は怒りっぽい・飽きっぽい・忘れっぽいというのだ。
真性県民大図鑑に至っては
県民性にはやたらポイが並びます。別にふざけでいるわけじゃありません。ポイとはその傾向が強いという意味で、外国人にポイをつければ「日本人離れしたバタ臭い奴」という意味になるし、水にポイをつければ、「水分をたくさん含んだ」という意味になります。しかし、そこに「お」をつけオミッズポイといってしまえば「乾燥肌を化粧でごまかす年増女」という正反対の意味になるので気をつけましょう。
とある。
しかし、この県民性は裏を返せば、正義感が強くて人情味が厚いから怒りっぽく、骨っぽくもあり、あきっぽいということは、熱しやすく冷めやすい単純な性格で陰湿な面がなく素朴な魅力があることで、忘れっぽいということはすぎたことをいつまでも引きずらない性格ともいえる。
史実からみても茨城県人は直情径行(思ったことをかくさず、そのまま言ったりしたりすること。)であるようだ。
但し、行き過ぎるとそれが暴発し、古くは水戸天狗党の乱、幕末の井伊直弼を暗殺の桜田門外の変、坂下門外の変、昭和軍部のクーデター五・一五事件や二・二六事件のようにテロリズムに走る危険性があるので注意したい。
五・一五事件で犬養毅首相が
「話せば分かる」「問答無用、撃て!」
といったやり取りは有名であるが、キレルと怖い県民性があるようである。
ただし、これは極一部の視点であって、茨城県はもともと農家人口が全国一多い農業県であり、大らかな県民性を持つ。
「おめ、納豆たべたことあっけ」
「ない」
「せわげるやつだっぺな。なら食え」
「よばれっか。うめ、まっといっぱいくれ」
茨城弁を聞いただけでもその大らかさはにじみ出ている。
但し、県民はこの茨城弁を恥ずかしいと思っているらしく、独特のイントネーションを気にして無口な人が多いという。
茨城は昔から水も農作物も豊かな土地であったため、わざわざ自分を曲げなくても暮らせていけたから、せこせこしたところはない。県民性も豪放で大らか、少しアバウトで気が短いところはあるが、面倒見が良く人情に厚い県民なのである。
つづく