「いってきます」ではなく、ただいま


「作太郎さん、まじで、そのかっこうでいくんですか」
東京本社ビルの前で、後輩は僕に会うと、その姿をまじまじみて言う。
「当たり前じゃないか。ここまできて、他にどのかっこうでいくっていうんだ。」
引き吊った笑いが返ってきた。
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それもそのはず、僕の恰好は、オフホワイトのスラックスに若草色のスタジャン。一応、ネクタイは締めているものの、そのスタジャンの左胸には英字で大きくネオブラットというロゴが入っている。
どうみてもビジネスマンの姿でない。
「大丈夫ですか。今日は本社との大事な交渉なのですよ。失敗はできませんよ」
「大丈夫だ。それに、この左胸に書いてあるだろ。ネオブラッド。ここから「新しい血が流れるんだよ」。。右手を握り締め、親指でそのロゴを指差した。




3日前、所用で東京入りした。
ほんとは、一度帰って出直すつもりだったが、諸事情により帰れなかった。だから私服に近い恰好になった(−−〆)。周りを見渡せば、上下ビシっときめたビジネスマンしかいない。確かにボクはここでは浮いている。
こういうとき、ボクはまず、どうやって相手を笑わすかを考える。
「ばあちゃんの遺言なんだ。恰好の恥は一瞬の恥、進まざるは一生の恥・・大事な交渉はあえて変わった恰好でのぞめってな・・」
「アハハ、何バカいっているんですか。」
相手が笑った時点で僕のカチだ(笑)彼はもう、リラックスできている。


1時間半の交渉はうまくいった。敵?もさるもの
「あら、作太郎さん、これから登山でもいかれるおつもりですか」なんていうものだから、「えー。終わったらお祝いに富士山にいって、朝陽でも拝もうと」なんて余計なことをいってしまったら、ベテランの女性室長さんはにっこり微笑み


「素敵な旅を」と返された。やはり、上には上がいる。






東京にいる間、僕の大好きな書店「読書のすすめ」にいってきた。
店員さんとの会話の中でいまの自分にとってお薦めの一冊を紹介してくれる一風変わった本屋さんだ。
ツイていることに、清水克衛店長にお会いできた。YOUTOBEの収録にご一緒させてもらった。そこでの話はまた次回。今日も最後まで読んでくれてありがとう。



Another World

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うめめ

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