絵本の紹介と創作童話

エリックヒル氏作。とても可愛らしい犬の絵本
コロちゃんのクリスマス。

コロちゃんのクリスマス―ボード・ブック (児童図書館・絵本の部屋―しかけ絵本の本棚)

コロちゃんのクリスマス―ボード・ブック (児童図書館・絵本の部屋―しかけ絵本の本棚)

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絵本から少女が飛び出してきた。
「コンニチハ」
白いワンピースを着た少女は笑顔でそう答える。
無意識に「名前は」と聞くと
「ワタシは・・」
語尾の音が消えてしまって、名前をはっきり聞きとることができない。
じっと見つめていると、あたりは白い濃い霧に包まれて、少女はさ迷うように霧の森の中へと僕をいざなう。
何かに操られるように無意識のうちに僕はそのあとを追いかけた。
深い、深い、森の中、少女はどんどん遠ざかっていく。
まるで心の奥底にある記憶の中のように、その森はとても深く、そして白い濃い霧に包まれて、やがて何も見えなくなっていく。
意識がかすかに薄れていく中で頭の上から突然、音楽が鳴り出した。
「タッタラッタータッタラッター、タラタラター」
頭の上に鼓笛隊があらわれた。
赤い帽子に白い羽をつけ、大きな黒いボタンをついた赤い制服をきた鼓笛隊。
大きさは小指ほどしかない。小さな、小さな鼓笛隊。よくみるとおもちゃの兵隊にもみえる。彼らはきちんと列を組んで、各々が太鼓やラッパを抱え、山の弧を描くように浮遊しながら目の前を行進していく。あるものは両手でラッパを抱え力強く息をふき、またあるものは腰で太鼓を抱え、みつばちの羽根のようにバチを動かしながら
小さな小さなカラダから目の覚めるような大音響が聞こえてくる。
タッタラタータッタラター、タラタラター
そうだ、あのときの感覚と一緒だ。徐々に記憶の扉が開かれてきた(つづく)


この絵本は未来の出産祝いに大好きな人にあげた本。そんな絵本はどんな本だろうと思い描いていたらひとつ物語が浮かんできた。自分の心が描いた螺旋階段を徐々に紹介してみたい。
話は全然変わるが、しばらくまた留守しまふ。いない間も更新するかもしれませんがよろしゅうに(*^_^*)