おくりびと

第32回モントリオール世界映画祭で、最高賞のグランプリを受賞した作品。
心美人のロザリンさんやロスタイムCAFEの木家マスが「いい作品」といった映画。
遅ればせながら僕も見た。

庄内地方を舞台にしたこの作品、
僕にとっては「泣ける作品」でも「笑える作品」でも「感動的な興奮を味わう作品」でもなかった。見終わった後、じんわりと心に響く。
ただ「ふかい作品」だと・・・・・


頂に雪が残る美しい山並みと聖なる最上川とても美しい背景を舞台に物語は進んでいく。
プロチェロ奏者だった主人公大悟(本木雅弘)は、オーケストラ解散で職を失い、故郷山形で「旅立ちのお手伝い」という新しい仕事につく・・
僕はこの作品で「納棺師」という職業をはじめてしった。
その中で僕が一等注目したのは彼らの手。
なんて美しい、そして、なんという厳かで愛情に満ちた動きをするのだろう。
その動きに感動した。
勿論、主演の本木雅弘君の演技は素晴らしかったが、僕の目には山崎努さん、笹野高史さん、山田辰夫さん・・・・
脇を固める彼らの演技に心奪われた。


少しユーモアもまじえ、親子の情愛や夫婦の絆、そして自分の仕事に対する誇りなども描かれている。
山形の美しい自然と
バックに流れるチェロを初めとした美しい音楽
とても素敵だった。

東野圭吾さん原作の映画「秘密」を見たときも思ったが、滝田洋二郎監督は心の裏側を実に巧妙にそしてわかりやすく描写する。
書きたいことはまだまだあるが、ネタバレになるからこの先は映画館で(笑)


この映画、見終わったらきっとあなたも川原の石に語りたくなるだろう(*^_^*)(ちょっとネタバレごめん)

監督:滝田洋二郎、脚本:小山薫堂、音楽:久石譲
出演: 本木雅弘広末涼子山崎努余貴美子吉行和子笹野高史山田辰夫、峰岸透、杉本哲太
劇場:長野グランドシネマズ
ホームページ:http://www.okuribito.jp/