ホームレス中学生

「ご覧の通り、まことに残念ではございますが、家の方にははいれなくなりました。厳しいとは思いますが、これからは各々頑張ってください・・・解散」
解散という父親の一言で 父はいなくなり、兄弟3人は突然取り残された。母は他界してもういない。一家は差し押さえられ、そして僕は・・・。
ホームレス中学生

ホームレス中学生

ホームレス中学生

さくちゃんのつれづれ日記(^^)v


漫才コンビ麒麟の田村裕さんの半生を描いた自叙伝。
200万部は売れた、あまりに有名なこの本をブックオフで見つけ、気がついたら僕はレジに並んだい(汗
実は僕は、ベストセラーはあまり好きではない。大体の作品が読んでみて「どうしてそんなに売れるのだろう」とがっかりするからだ。ホームレス中学生も半分までは読んでいてそう思った。
「それだけは頼む。高校だけはいってくれ」
だけど、お兄ちゃんの弟への実直な想いに感動し、10キロ女の正体に出てくるお姉ちゃんに大笑いした。
自転車でガードレールの向こうに落ち、頭から田んぼに刺さっているお姉ちゃんを思い浮かべると今でも笑いがこみあげてくる(田村君のお姉さんごめんなさい)
とても温かい家族なんだなぁってのが伝わってくる。
この本を「文章が雑だ」とか「稚拙な表現」という人もいるようだが、僕は麒麟の田村さんがありのままの自分をそのままの表現で語っていることに、とても好感が持てた。いい意味でこの本には計算がない。そのときの感情、思いをありのままに綴っている。



「僕は、お湯に感動できる幸せのハードルの低い人生を愛しています。」僕はこの言葉が一等胸に刺さった。
多分、順調に人生を過ごしてきた人は「アホか」と思われるかもしれない。だけど、僕は思う。「朝起きて普通に会社に行って、少しでもお金がもらえる人生をとても幸せな人生だと」・・
彼なら友達になれそうだ(笑)

とても平易?な文章なので、すぐ読めるから時間がない人にもお薦めだ。お笑いタレントが書いた本というより人間「田村裕さん」を読んでほしい。
意外に幸せは身の回りのほんの些細なところに落ちているということを気づかせてくれる。