あき空とフラガール
見上げると綺麗はうろこ雲が広がっていた。
きれいな秋晴れの空だった。す〜っと、深呼吸する。とても気持ちいい。
こういうとき僕の体の中を心地いい風が通り抜けていく。
今日は何を書こうかなって思っていたら、id:o-uiriさんが書いてくれた相田みつをさん詩が浮かんだ。
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点数。確かに数字は便利だ。
数値化することで合理的に物事を判断したり、便利に利用できるものはたくさんある。
だけど【幸せは数字じゃない】
宮沢賢治の風の中で方城先生とkirilynさんが言っていた言葉を思い出す。
僕もそう思う。最近、結果ばかりを求める風潮が強すぎはしないだろうか。もっと大事なものがあるように思う。
僕が信州人なのに阪神タイガースが好きなのは、訳がある。
修学旅行で初めて甲子園で試合を見た。それも巨人ｖｓ阪神伝統の一戦である。
信州人は巨人ファンが多い。僕らは３塁側のスタンドから巨人を応援していた。僕はどっちのファンでもなかったので一人クールに試合を見ていた。
隣のおいちゃんは全身黄色のめちゃめちゃタイガースファンで、鳴り物片手に必死に応援していた。僕はあまりに熱狂的なおいちゃんに圧倒され、ちょっと引き気味に聞いてみた。
「おいちゃん、なんでそこまで応援するん？。しかも３塁側（敵にスタンド）で？」
「あほ♪ぼうず、席なんか関係ないんや。タイガースはな。わいの・・すべてやねん。」
ステテコ姿に黄色のハッピ姿のおいちゃん・・不覚にもその瞬間、おいちゃんをちょっとだけかっこよく見えた（汗）
その日は９回まで阪神が１点リード。最終回、ツーアウト２塁、打席には巨人の淡口が・・・カキーン、白球は見事ライトスタンド消えていった。
見事な逆転負けだった。試合後、おいちゃんは泣いていた。
僕はてっきり試合に負けたショックからと思い、可愛そうになってこう話しかけた。
「また次、がんばればいいじゃん。」
「あほ、悔しくて泣いているんじゃないや。感動しているや。めっちゃ、いい試合やったやん。」
僕は負けても感動するタイガース（もっと言うとタイガースファン）に感動した。おいちゃんは笑顔で去っていった。そのときから僕は虎ファンになった。
彼に教えてもらった。人生は結果が全てではない。そこに至るまでの経過が大事なんだと・・・
あのおいちゃんは今でもタイガースを応援しているのだろうか・・・
