活字狂毒なオトコと世界悪女大全

sakurasaku20052007-08-17

「私、活字中毒なの」
よく本を貸してくれるKちゃんは自分のことをそういう。
彼女が活字中毒なら、僕は活字狂毒に違いない。
しばらくブログを書かないでいたら、読む本の数が尋常でなくなった。
これを一般的には本末転倒と呼ぶ。
と書きながら心美人のロザリンさんお薦めの富士日記上巻を書店で注文してしまった(汗)
富士日記はとても分厚い文庫で上中下と3巻ある。これを一気に読んだら・・・
渡辺淳一さんの鈍感力、ベルンハルト シュリンクさんの朗読者、オグマンティーノさんの「この世で一番の奇跡」まだ読んでない本がたくさんあるのに・・・・そんな中今日紹介した本は。(写真はわれもうこう日記われもこうさん撮影:富士山麓

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淫乱で残虐で強欲な美人たち 世界悪女大全 (文春文庫)

淫乱で残虐で強欲な美人たち 世界悪女大全 (文春文庫)


その名の通り古今東西の名高き悪女を集めた物伝。
「本当に恐ろしいグリム童話」を書いた著者が、独特な視点で歴史上の女性たち69人に焦点をあてている。
11歳にして3人の愛人がいた大妃マルコ。拷問の指南書を書いた則天武后クレオパトラの野心と男関係。衣装代だけで年間10億のマリーアントワネット、自ら失踪して有名になったアガサ・クリスティ。求婚を迫る男に「私は国家と結婚しています」と答えたエリザベス1世、などなど
次から次へと登場する絢爛豪華な女性たち。
彼女たちを著者独特の視点で、「悪女」として描いているところが面白い。
あまりに赤裸々な私生活はときに赤面する場面もあるけれど、文献も丁寧に調べられていて、史実に基づいているところがまた面白いし、ちょっと怖い(汗)。
著者いわく、裸の自分に忠実に生きようとすると、女はどうしてもある程度、「悪女」にならざるを得ないそうだ。

この世はあくまでも男が造ったもの。だから少々、気に入らないことがあっても男はあきらめてしまう。(←耳が痛い)けれど、女は出発点で男より不利な立場にいるわけだから、初めから失うものはない。だから冒険的になれるし、思い切った人生の勝負に出ることも出来る。

こんな言葉が印象に残った。
自由奔放に生きる人のことをときに悪く言う人が言うけれど、僕はそうは思わない。
どんな人だって光と影、陰と陽両方持っている。
それにしても読んでいて少し(かなり)恥ずかしくはなった(汗)。こんな本を紹介するとまたどこかの姫からスケベと言われそうだ(汗)
ただ、たまにはこんな本もいい。
作者の方は女性だが、確かに女性の方が男性よりいざとなったら度胸があると思った♪多分僕には一生書けないと思うから(笑)
「なに、これ(――;)、もういい加減にしてよ」
「アハハ、面白い。これだけストレートに大胆に書かれると、スカっとするわ」
こんなように個性的な本だけに評価は2つに分かれるかもしれない。
だけど、頭が硬くなりかけた僕のようなおじさん世代には、頭の柔軟性を高める上でも、ちょっと読んでほしい1冊だ♪