牛丼探偵、名画と吉野家の謎に迫る

sakurasaku20052007-01-28

昨日、「幸せな小金持ち」を紹介した。id:olivemamaさんがおっしゃったように、いつまでも、頭を柔らかくして、自由な発想力を持っていたい。
そんな人を今日は紹介したい。
信州大学茂木信太郎教授である。
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教授とは義父のツテで知り合った。一見、景山民夫風の知的な風貌からは想像できない面白い人である。(写真はセミナー風景)
その彼が「真冬のミステリーツアー、牛丼探偵、名画と吉野家の謎に迫る」という講演を北野カルチャーセンターで開いた。面白そうなので妻と二人で出かけた。
木村荘八さんが明治の牛鍋チェーンいろは8号店を描いた「牛丼店帳場」という絵画から、吉野家の牛丼がなぜ愛されているかまでを探るという企画。この観点が面白い。
教授が、シャーロックホームズの格好で2階から突然現れたときは、どうしようかと思ったが、ラジオのDJでおなじみ武田徹さんを司会に長野商工会議所の塚田専務と北野美術館学芸員の小林尚子さんと会話で進めるセミナーは見ごたえ十分だった。
BSE問題でアメリカ産の牛肉が入ってこなくなったとき「このまま吉野屋の牛丼はなくなってしまうかもしれない。これはいかん。研究者として記録を残したい」と思って書いたのが「吉野屋」だという。

ショートプレート(ばら肉)はアメリカでは誰も食わない。産業廃棄物ですよ。それを商売にしようとした吉野屋さんはすごい。」
「江戸の三大フードは天ぷら、そば、すし。外食産業は大体このどれかをやれば当たるんですよ。」などユニークな発言をたくさん聞けた。
「吉野屋の凄さはクレーム対応にある。吉野屋になぜ防犯カメラがあるのか。吉野屋で万引きする奴はいないでしょ。それはクレームが来た場合、きちんと裏づけをとって誠実に対応する。クレームからファンを作るのがその凄さだ。吉野屋のファンはコアなファンが多い。ファンは店を裏切らない。
ご本人、研究していくうちに吉野屋贔屓になったそうだ。(笑)。こんな研究する大学の先生、好きだな(笑)。ちなみに教授の専門はフードビジネスである。