30代が最も低い仕事のやりがい

先週の本社の課長殿との話がまだ頭の中に残っているうちに、日経誌で興味深い記事を見つけた。IT業界では30代後半が一番「仕事に対するやりがい」が低いというのだ。
働く意識調査では4人に1人は仕事にやりがいを感じていないという。
社員の士気がこの世代だけストンと落ちてV字型になっているというから面白い。
だが、この世代の士気が低いということは、その背中を見て育つ若い世代も次第に士気が下がり、業界全体としても憂慮する状況にある。その理由がまた面白い。
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「会社がどこを目指しているかわからない。」
「赤字プロジェクトを減らせというのに何の対策も打たず社員のサービス残業で赤字を補填している。」

確かに、私を含め、将来を不安視する人は多い。
10年前、IT業界は花形産業だった。ライブドア楽天、ヤフー、さまざまな新興勢力が連日、新聞紙面を賑やかした。しかし、時代は変わり、いまやIT業界は「キツイ」「帰れない」「給与が低い」の3K職場となっている。
私なんて、もう転職がきかないと思っているから、今出来る事をやるしかないと思っているが、働き盛りの世代にはいろいろ不満があるのだろう。
トップの明確なビジョン、会社の方向性が見えないと、現場の士気は上がらないのは事実だ。
私の前いたところは、赤字店を潰して新しい店を作ることで黒字にするという明確な目標(これは単純すぎてビジョンと呼べないが)があった。
それが伝わると、私のような単純な人間は使命感にかられて仕事をするのだ(笑)
合併して大きくなった会社に移って気づいたことは、考え方の違いである。
今までは顧客や、現場の使う人の要望にできるだけ応えるよう、仕事をしていたのが、今は本社やグループ企業全体の利益が最優先に求められ、統制されるようなった。
なぜ使う人の立場にたって仕事をしてはいけないのか。
まあ、これを言っていくと先日書いたように「もっと大人になれ」と気合を入れられてしまう(汗)結果、なるべく当たらずさわらず仕事している(かなり汗)
東京海上火災などではトップは折に触れて現場を回るという。こんなことでも現場の担当者は感激するものだ。
それに比べ、東京本社でドカンと腰をおろし、ヤレヤレとばかり言っている・・・
やれやれ(笑)。課長の涙の理由が何となくわかる。