みほようこさんのライオンめざめるの感想

読書週間に紹介する2冊目は童話である。
やっとアマゾンからみほ先生の本が届いた。密かにアマゾンでは人気らしい。
大先輩ではあるが、信州出身の童話作家の方の本が売れていることは私にとっても嬉しいことだ。


本書には「ライオンめざめる」「笛の音よ、永久にひびけ」「かきつばたになった少女」の3作品が収められている。いずれも信州を舞台にした、自然と野鳥(動物)溢れる素敵な物語である。
物語には霧ケ峰高原のレンゲツツジニッコウキスゲ、杜若、松虫草など私にとっては馴染みの深い花たちがたくさん出てくる。
美ヶ原高原や霧カ峰高原は子供の頃からよくいった私の故郷のようなものなので、この物語を読んでいると心地よいノスタルジーが流れてくる。勿論、信州出身でない方も自然が好きな方には心地いい風が流れるはずだ。
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長野ひろかず先生の挿絵が良くて、物語の温かさや優しさを一層助長してくれる。
その中でも私が一番印象に残ったのは「笛の音よ、永久にひびけ」である。
村の人々が集う丘の上にあった樹齢200年のカエデの木がスキー大会のために、人間に切り倒されてしまう・・・・私たちはどうなるのだろう。森の仲間たちはどうなるのだろう
楓がチェーンソーで切られる瞬間、痛みを感じる。こうした気持ちが子供達にも伝わればいいと思った。イオングループの岡田会長ではないが「木を植えたく」なる物語である。
物語に出てくる人物や動物、植物は感情移入しやすい。
秋の読書週間、たまにはこうした童話を読んで、子供の頃の純真な気持ちを思い起こすことはあなたにとってきっと損にはならない。私、お薦めの1冊である。