国民的英雄を生んだ千葉県 後編

前回までのあらすじ

東京のベットタウン地が進んだとはいえ、純粋な千葉県人は純粋で、素朴、お人よしで、開放的、楽天的資質を持っているといわれている。
良い例がやはり、長島茂雄さんである。彼が話す英語が混ざった不思議な日本語と爽やかな笑顔が多くの人の心を惹き付け、今尚ファンを虜にしている。
彼の言動は見ているだけで楽しい。たとえば、
若き頃、アメリカの空港から出てきて一言
「うわー、外車多いですね」寿司屋で板前に向って
「ヘイ、シェフ。サバという漢字はフィシュ偏にブルーと書くのかな。」
と言ったり、監督2年目にリーグ優勝(前年は球団初の最下位)して、「監督、優勝のおめでとうございます、優勝の原因は何でしょうか」の問いに
「うーん、失敗は成功のマザーです」と答えたり
クラゲと異名をとった伊良部秀輝を見て、
「あの伊良部君ですね、シーサイドのアニマルの。うん!?クラゲですか。」
野球観戦に熱中したあまり、息子の一茂を球場に置き去りにしたエピソードなど、彼のユニークな話は尽きない。そうかと思えば、
メイクドラマといって広島と11.5ゲーム差をひっくり返して巨人を感動的優勝に導き、
「いつも心に描いていくことは必ず現実になっていきます。あなたも良いことを思って生きていきましょう。」と感動的なことを言う。
千葉県人の中でも彼は特異な存在ではあるが、こうした朴訥とした中にも、陽気なユーモアを持っているのが千葉県人の特徴である。
県は「教育の国さわやかハート千葉」をキャッチフレーズに掲げている。それだけ教育熱心な県なのだろうか。千葉県が教育県とはあまり聞かないが、かなりスパルタな管理教育を実践しているという話は聞いたことがある。
また、千葉港は年間貨物取扱量が1億6925万トン(平成15年)で、7年連続全国第1位である。この7年連続というのは凄い。国際的にみてもかなり大きな取扱がある貿易港である。もっとも千葉港は、北は市川市から南の袖ヶ浦市まで6市にまたがり、総延長が132kmもあるので、千葉=港町というイメージはあまりない。
野菜の粗生産高も全国1位であり、単独では人参、大根、ねぎ、かぶ、さといもの生産額が全国1位である。丸山町は日本酪農の発祥の地であり、生乳生産量も全国第3位である。
イセエビの県別漁獲高は千葉県と和歌山県が日本一を競い合っており、水産加工品の生産額は全国第3位である。このように千葉は農業・漁業の盛んな県でもある。
こんな千葉県人と付き合うのはさほど難しいことではない。日本一多いゴルフ場で一緒にラウンドしてもいいし、九十九里浜で猟師さんと一緒に酒を飲んでもいい。
もともとは大らかで開放的な人たちである。それほど抵抗なくあなたを受け入れてくれるだろう。
県の体操「菜の花体操」を事前に覚えておけば、完璧である。
同じベットタウン地であっても、なぜか埼玉、茨城より自分達の方が都会と思っている節があるから、間違っても「埼玉や茨城の方が都会ですね」なんて言ってはいけない
東京に次ぐ都会は千葉と言いたいが、内心、神奈川の方が都会だと思っているので、横浜や神奈川を褒める話題も避けておいた方が無難だろう。
そっと「ベイエリアといったら千葉ですよね」
といって千葉県人のプライドをくすぐってみよう。
これでもだめなら「一番」を「い千葉ん」と書いてみよう。
宅地化の波で県民性が薄れてきているとはいえ、黒潮が育てた大らかさと純朴さと、阿波の国の血が入ったラテン的陽気な開放性が千葉県人の特徴である。
理屈抜きに毎日を楽しもう。仕事も遊びもやるときはやる。
それが千葉県人である。
千葉の県花:菜の花/県木:マキ/県鳥:ホオジロ/県魚:タイ/県民歌:千葉県民の歌、新県民体操菜の花体操
長島茂雄名言集
http://www.geocities.co.jp/Milkyway-Orion/3101/sub/nagashima.htm