ツツジ

立水木の真っ赤な実が自転車を行く私の目に飛び込んでくる。
そこから下に目をやると、ツツジの常緑の葉が立水木を取り囲むように植わっている。
その絨毯のように取り囲む姿はまるで立水木を守っている御神木のようだ。
ツツジ、学名をロードテンドンといい、ギリシャ語でバラと木を意味するらしい。
花言葉は「努力、訓練」
道路脇にいつも目立たないけれどしっかり植わっている姿はこの言葉に相応しい。
私に体の疲れを取るストレッチ法をご教授くださっている田中光先生の好きな言葉「継続」にも相通ずるものがある。

百両の 石にもまけぬ つつじかな 小林 一茶

長野県柏原出身の一茶もつつじについてこう詠んでいる。
犀川をはさんで長野寄りにはツツジ青木島には灯台ツツジが植わっている。灯台ツツジの葉はひし形で赤茶色に染まっていて可愛らしい。春にはつぼ型の白い花を咲かせる。
根元にはエノコログサ(通称猫じゃらし)が生えている。
犬の子の尾っぽに似ていることから犬の子草→エノコログサという名になったらしい。
昔はこの花穂を顔にあててその肌触りに喜んでいたものである。
春のネコヤナギ、秋のエノコログサ
枝先に灰白色の絹毛に覆われたしなやかなねこのしっぽ。
子供の頃私の遊び道具である。
最近、私は見る植物、花、鳥なんでも興味を持つようなった。
故に自転車をこぐスピードも自然と遅くなり30分弱で通えた通勤も40分ほどかかるようなった。毎日デジカメ片手に鳥がいると写真を取ろうとするから尚更遅くなる。
しかし、そんなことはお構いなし。
今日もゆったり自転車族は行く。