カエルのピングの感想

池の水は日に日に少なくなっていく。
ある日、カエルは新しい池を探すため旅に出た・・・
初めの一歩。それは信じること・・・
スチュアート・A・ゴールドさんの「カエルのピング」を読んだ。

カエルのピング

カエルのピング

まあ、いいではありませんか♪甲信越ブログランキング
この本はアメリカ、イギリス、インドなど世界20カ国以上で翻訳され、小学校の題材等になっているという。
ぱっと見、小学生向けの童話に見えるが、根底に東洋の「禅」の思想、更にいうと老子の「道教」の思想が入っている。
外国人の作者が日本や中国などの東洋的思想をよく理解して書いたなあというのが率直の感想である。

主人公はカエル、だけどそれは私自身、そしてあなた自身でもある(笑)
私は東洋的思想が好きで、流れに身を任すように生きたいと思っているからこの本はあったが、もっと高みを望んでいる人には??の本なのかもしれない。
自分の心に従って生きない。自分の内面の心と向き合う大切さを本書の中で老師(フクロウ)は訴えている。
当たり前といえば当たり前だが、それをカエルとフクロウで表現したところが面白い。

  • 運命は自分で選び取るものだと気づけば、自己変革への道が開ける
  • 素質はもって生まれるものだが、技量は学んで身につけるものだ。
  • 本当にチカラのある者は身を引くことを知っている。

こんな言葉になるほどとうなずいた。
人生に偶然(チャンス)はない。あるのは選択(チョイス)だ。フクロウのこの言葉が一番印象に残った。
ちょっとお説教臭いところも多いが、のんびり、ゆっくり人生の流れに身を任せたいと思っている人にはお薦めの本である。
ラストはちょっと衝撃的な余韻を残している。正直、後味があまりよくない(汗)
だけど、人生いいことばかりではないということを逆に教えてくれる気がした。
作者は千年の時を飛び越えた新種のカエルの発見の記事を読んで、この童話を思いついたという。
身の回りの何でもないことから一瞬にして自分の生き方が変わっていく。
このこと自体がその一番の手本ではないかと思った(笑)
30分で読める本。だけど読んで損はない・・・・と私は思う♪

人生には「流れ」があり、それは正しい方向に流れている。その流れに逆らわず、乗っていくことが大切だと著者は説いている。
あなたはカエルのピングに自分を投影することができるだろうか?