友人の結婚祝

sakurasaku20052006-11-30

どんよりした鉛色の空を見ながら、少しうつむき加減に歩いていた。身体が重い。クィー、という鳴き声とともに、目の前を2羽のムクドリが舞っていった。
もう12月も近いというのにやけに温かい。薄手のコートを肩にかけ、奥まった小道を歩いていると庭先に真っ赤なバラの花が咲いているのを見つけた。
薔薇は本当に強い花だ。信州の寒さにも適応して、きちんと花を咲かす。
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その朗報は突然入った。
昔、一緒に仕事した仲間が結婚する。その情報を聞いたのはおよそ1月前だった。
一昨日は彼女のお祝いパーティーだった。
彼女は40代であるが、外見はとても若々しい。今までどうして結婚しなかったのかが不思議なほどだ。多分、仕事に没頭していたのだろう。
ウールハイネックの白いセーターに黒いパンツのいでたちは全く派手ではないのだけれど、とても清潔感があり、凛とした美しさを感じる。
ちょっと新婚さんの香りもした(笑)。多分良いだんな様に巡り会ったのだろう。左手の薬指が光っていた。
そこに集まったメンバーは今でもバリバリ仕事をしている人たち。私のようにフェードアウトした者にとってはちょっと息苦しい。
最初は彼女をお祝いの話がいつしか仕事の話になり、まるでビジネスの社交場に来ているようだ。
仕事に情熱を燃やし、華やかな世界にいる人たちを見ると、少し劣等感を感じる。まあ、仕方ない。私もかつてはそうだったのだから。
私とU君は少し遅れていったので、花屋でアレンジメント買っていった。黄色い磯菊と白い柊、それにカスミソウが入った簡単なアレンジメント。丁度、両手にのる位の小さなバスケットだ。
値段は安かったが、彼女はとても喜んでくれた。
隣で彼らが贈った大きな胡蝶蘭の花を見ると、貧乏人の私は気後れしてしまったが、そんなこと気にせず、笑顔で受け取ってくれた彼女の優しさが嬉しかった。
一期一会。夫婦の出会いは人それぞれだが、何十億いる世界の人たちの中でたった一人出会った人である。
そんなご縁を大切にしてほしい。