すぐに使える 心理学

すぐに使える!心理学―恋愛、ビジネスからうつ病までスッキリわかる!ある人のために紹介しようと思った本。
心理学とは自分を鏡に映して見ることができる学問だ。自分の心のうちをもう一人の自分が見ることができれば、いろんなことを冷静に対処できる。
この本は自分の立場や考えに疑問を生じたとき、自己嫌悪に陥って、その結果、相手を否定的にしがちになるという人間の心理を絶妙に解説している。
恋愛、ビジネス、隣人との関係、日常どこにでもありそうな事例から心理学を紐解いてくれる。
たとえば、「恐れと怒りのメカニズム」や「夢には何が隠されているか」「恋愛は社会的スキルを磨くいい機会」「恋愛でいつもつまずく人」などは、読んでいて、なるほどと思った。
個人的には最終章の心の闇はいらない気がしたが、ちょっと間抜けな猿の絵とわかりやすい解説がいい。私のような心理学初心者でもよくわかる。
「人間生きていれば躁あり鬱あり」という言葉、あまりに私の人生そのもので笑ってしまった。
自分を否定したり、相手を否定してしまう気持ちは愛情や誠意だけではどうにもならない。生きて行く上では人間関係のソーシャルスキル(社会的技法)が必要という言葉も共感できる。
人は何か自分ではうまく対処できないことが起きたとき、それを自分のせいに考えるか(心理学用語では内的帰属)、自分以外のせいにする(外的帰属)か、二手に別れるという。
この本はこうした失敗を自分のせいにしてしまう傾向にある人に是非、読んで欲しい。但し、そんなに真剣にではなく、あくまでも気楽に。