祈り

sakurasaku20052006-09-19

珍しく、祈っている。
私は無宗教だから、こんなときばかり神頼みするのは勝手な話だが、日本人なら誰しも不安なとき、心配なとき、天に手を合わせ、こうべを下げる。
今日は父の手術の日だ。
父の個人情報なので、何の手術かは言えないが、医師は、成功確率は80%という。(写真は国道18号から見たススキ)
この数値を高いと見るか、それとも2割は失敗するとみるかは、個人によって差はあるかもしれないが、父は運命を完全に受け入れていた。
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この辺はとても偉いと思う。
もしものときのために、医者からは手術には肉親が付き添うように言われた。
時間は、そして現実は、ときに残酷だ。
若い若いと思っていた父ももう○○歳だ。同年齢の方より若くエネルギッシュに見えるが本当のトシはごまかせない。
嫌でも親の老けていく姿を子供は見ていかなければならない。
春になれば花が咲き、秋になれば葉は枯れる。
自然の摂理と同じように、人間誰しも終わりを迎えるときがある。それは、いつかは覚悟しなければならないことだ。
「私の父はいつまでも元気だ。いざとなったら頼りになる。いつまでも自分を見守ってくれる。」
つい最近までそんなことを思っていた。
子供はいつも親に対して一種の偶像を作り出す。
子供の頃の優しく、力強い面影から離れられないから、いつも自分にとって最高の父であり母であってほしい。
私は病気のとき、父にはさんざ文句を言ってしまった。
病気になったのを両親のせいだとも言ってしまった。
単に自分の度量が狭く、ありのままの現実を受け入れられなかっただけなのに。
そんな小言を父は黙って聞いてくれた。本当はどんなつらい思いをして聞いていたかと思うと、慙愧にたえない。
子供の私が言うのも変だが尊敬できる父である。
人の悪口は言わない。自分を陥れた相手でも、過去のことは水に流し、手助けしてしまうお人よしでもある。巨人と長島茂雄をこよなく愛し、周りからはおっちょこちょいだけど好かれている。
私が病気で発作が起きたときは、真夜中でも駆けつけてきてくれたし、当時、妻が反対した手術にも一緒に付き合ってくれた。心優しい父でもある。
だから、今は運を天に任せ、父の手術の成功を祈る。