島根県 神在月の島根人 前編

出雲神話は『古事記』や『日本書記』に載っている神話の3分の1を占めるといわれている。
神無月(11月)は全国の神様が全員出雲に集まり、縁結びの会議を開くので、出雲以外の神社の神様が留守になってしまうからそういう呼ぶそうだ。今日はその出雲の代表的神話のひとつ八岐の大蛇の話を紹介したい。
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標準語バージョン

須佐之男命(スサノオノミコト)は大暴れして、神々から高天原を追い出されてしまいました。仕方なく、命は出雲の国に降り、斐伊川の川岸でで休んでいると、箸が流れてくるのに気がつきました。
<川上に人が住んでいるにちがいない>。
そう思った彼は、川上に上っていくと、老夫婦と一人の娘を中が泣いていました。
 「なせ泣いているのです。」
 「私たちはもともと8人の娘がおりましたが、毎年恐ろしい大蛇(オロチ)がやってきて1人ずつ食べてしまい、今ではこの櫛なだ姫だけになりました。今年もオロチがやって来てこの娘もいなくなってしまうと思うと悲しくて、別れを惜しんでいるのです。」
命は、大蛇のことを詳しく聞きました。
「それは恐ろしい奴で、体は一つですが頭が八つ、尾も八つに分かれていて、目はホオズキのように真っ赤に燃えていて、その大きさは、八つの山、八つの谷をわたるほどに長く、体にこけが生え、背に檜や杉が生えています。」
命はしばらく考えた後、こういいました。「私が大蛇を退治しよう。力を貸してくれ。」
三人は元気が出てきました。
「まず、強い酒を造るのだ。次に、ここに垣根を巡らせ門を八つ作るのだ。そして、門の前に造った酒を置くのだ。」さらに命はいいました。「娘を私にくださらないか。」
突然の言葉に、老紳士は命の名前を尋ねました。
「私は須佐之男命。高天原から降りてきたところです。」
彼は結婚を許しました。命が娘にふれると娘は櫛になりました。その櫛を自分の髪に大蛇に見つからないようにしました。おばあさんはお酒を造り、おじいさんは竹や木を切ってきて垣根を作りはじめました。できあがると八つの門にお酒を置き、準備が整いました。三人は木の陰でじっと待ちました。
 しばらくしてあたりはざわざわと不気味な気配が漂い、空が血のように赤く染まり、大蛇が姿を現しました。
命は剣に手をかけ様子を見ます。
大蛇は酒の匂いに誘われ、八つの門に頭を入れました。そして、お酒をぐいぐい飲み始めたのです。しばらくすると、お酒がまわりさすがの大蛇もすっかり力が抜けて眠り込んでしまいました。命はすかさず剣を抜いて、八つの首を切り落としました。川は血で真っ赤になりました。命はさらに胴を切り尾を切り捨てていったのですが、尾の一つを切ったとき「かちっ」音がして、命の剣がかけました。尾から細くて立派な剣がでてきたのです。この立派な剣は自分のものにはできないと考え、天照大御神に差し上げることにしました。 
 八岐の大蛇を退治された須佐之男命は、櫛なだ姫を元の姿に戻しました。出雲に平和がもどりました。命と姫は約束通り結婚することになりました。
出雲の須磨というところに御殿を建てました。
御殿ができあがったとき真真っ白い清らか雲が立ち上り、それをごらん口ずさんだ歌が         
八雲たつ 出雲八重垣  
妻ごみに 八重垣つくる その八重垣を 
(参考 日本神話の読み聞かせシリーズ)

出雲弁バージョン

須佐之男命(スサノオノミコト)は大暴れして、神々から高天原を追い出されてしまーますたわ。仕方なく、命は出雲の国に降り、斐伊川の川岸でで休んじょーと、箸が流れてくるのに気がつきましたわ。
<川上に人が住んじょーにちがいない>。
そう思った彼は、川上に上っていくと、老夫婦と一人の娘を中が泣いちょーましたわ。
 「なせ泣いちょーのです。」
 「あだんちやちはもともと8人の娘がおりましたが、毎年おぞぞな大蛇(オロチ)がやってきて1人ずつ食べてしまい、今ではこの櫛なだ姫だけになーましたわ。今年もオロチがやって来てこの娘もいなくなってしまうと思うと悲しくて、別れを惜しんじょーのです。」
命は、大蛇のことを詳しく聞きましたわ。
「それはおぞぞな奴で、体は一つですが頭が八つ、尾も八つに分かれていて、目はホオズキのように真っ赤に燃えていて、その大きさは、八つの山、八つの谷をわたるほどに長く、体にこけが生え、背に檜や杉が生えています。」
命はしばらく考えた後、こういいましたわ。「私が大蛇を退治しよう。力を貸してくれ。」
三人は元気が出てきましたわ。
「まず、強え酒を造るのだ。次に、ここに垣根を巡らせ門を八つ作るのだ。そいから、門の前に造った酒を置くのだ。」さらに命はいいましたわ。「娘を私にくださらないか。」
突然の言葉に、老紳士は命の名前を尋ねましたわ。
「あだんちは須佐之男命。高天原から降りてきたところです。」
彼は結婚を許しましたわ。命が娘にふれると娘は櫛になーましたわ。その櫛を自分の髪に大蛇に見つからないようにしましたわ。おばあさんはお酒を造り、おじいさんは竹や木を切ってきて垣根を作りはじめましたわ。できあがると八つの門にお酒を置き、準備が整いましたわ。三人は木の陰でじっと待ちましたわ。
 しばらくしてあたりはざわざわと不気味な気配が漂い、空が血のように赤く染まり、大蛇が姿を現しましたわ。
命は剣に手をかけ様子を見ます。
大蛇は酒の匂いに誘われ、八つの門に頭を入れましたわ。そいから、お酒をぐいぐい飲み始めたのです。しばらくすると、お酒がまわりさすがの大蛇もすっかり力が抜けて眠り込んでしまーますたわ。命はすかさず剣を抜いて、八つの首を切り落としましたわ。川は血で真っ赤になーましたわ。命はさらに胴を切り尾を切り捨てていったのだども、尾の一つを切ったとき「かちっ」音がして、命の剣がかけましたわ。尾から細くて立派な剣がでてきたのです。この立派な剣は自分のものにはできんと考え、天照大御神に差し上げることにしましたわ。 
 八岐の大蛇を退治さいた須佐之男命は、櫛なだ姫を元の姿に戻しましたわ。出雲に平和がもどりましたわ。命と姫は約束通り結婚することになーましたわ。