長崎弁小噺 カステラは切り出しがおいしい

今日は長崎名物カステラを使った小噺をひとつ。
食品会社のAとBは同期入社の新入社員。駄洒落好きの上司の命令で研修会に出たはいいが3時までに会社に戻らなければならない。研修会が終わり会社に戻る二人。でも、長崎のきつい坂と暑さにげんなり。だんだん真っ直ぐ会社に帰るのが嫌になってきた。

新入社員A「こん坂はきつかね。」(この坂は、疲れるね。)
新入社員B「はよあせがらんと、間にあわんぞ」(早く急がないと間に合わないぞ)
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新入社員A「そがんことばいいよったっちゃ、なんもならんたい。ちょっとそこのカステラ屋でやすったい」(そんな事を言ってたって、何にもならないよ。そこのカステラ屋で休んでいこうよ)
新入社員B「こすかぁことばすんなっ」(ずるいことするなよ)
新入社員A「よか、よか、そんげん、かたぎるなよ(いいよ。そんな堅い事いうなよ)」
新入社員B「何ば食べよっと?」
新入社員A「すごか変わり身が早か男かね(すごい変わり身早い奴やな)」
新入社員B「おばさん、これくれんね。」
店主「どうぞ」
新入社員A「ありがとぉ。こいちょっともらうね。」
新入社員B「なしてあんたは、いたらん事ばっかりすっとね(どうして君は、いつも余計な事ばかりするの)」
新入社員A「おごられた」(長崎弁=怒られる)
新入社員B「別におごっちゃおらん
トゥートゥー、そこへ携帯電話がなる。上司からだった。
上司「こらぁー、いつまで油うっとるけん、早く帰って来い!くらっすぞ。」
新入社員A「はい、ただ今」
慌てて帰る二人。上司の前でたたされた二人は直立不動のまま動けない。
上司「こんげん時間まで何やっとっと。理由ばいってみんさい(こんな時間まで何やってたんだ。理由を言って見なさい)
新入社員A「カ、カ、カス テーラ」
上司「カス?カステラばどうしたっと。」
新入社員B「カステラば使った新商品ば考えちょりました。そんでカステラ屋ば行っとりました。」
上司「そーへ。そんでよか案は浮かんだとね。」
新入社員A「よか案ば浮かんだとです。ばってん、もう少し時間がほしかです。頭の中でこんがらがってうまくまとまらんとです。」
上司「カステラだけに頭の中をカステッらか!ハハハッハ」
二人「・・・・」
上司「よか、よか、若かうちは自由にかんがえんしゃい。また仕事に励むとね。」

このお二人、カステラだけに切り出しがうまか。
テケ♪テェンテェン♪お後がよろしいで。
このオチわからなかった人は長崎出身のid:k_webさんに聞いてみよう。