宮崎弁小噺「一緒にさるかない」

sakurasaku20052006-06-23

昨日。紫陽花のお姫様の物語を書こうと思って、頭の中で考えていたら、なぜか真っ黒に日焼けした宮崎の「いもがらぼくと」が現れ、同じく真っ黒に日焼けしたワンレンの美女と突然、会話し始めた。
そして出来上がったのがこの物語である。(写真はシーガイアオーシャンドーム)

そう、この話はファンタジーではなく、宮崎弁を使った小噺である。尚、この小噺は松永修一さんの「やっちょんな宮崎人」から一部引用させてもらった。作者の方まで届かないかもしれないがこの場を借りて御礼したい。

えー、Mの国宮崎はそりゃもう自然豊かなところでございます。
古くは伊邪那美命(いざなぎのみこと)がみそぎをされ、天照大神(あまてらすおおみのかみ)がお生まれになった天孫降臨の場所としても知られております。
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だからでしょうな。宮崎の人はみんな神さんのように心穏やかな人たちばかりと聞いております。おっかないのはうちのカミさんばかりで。おっとそんなことカミングアウトしたら、またカミカミとお説教、挙句の果てにカミ殺されてはかないません。
なんです?お客さん、何、クスクス笑ってるんです?
え、笑いをカミコロシテル。
・ ・・・・・テケ♪テェンテェン♪
東京のとある街で、若い男女がすれ違った。
男「ねぇー彼女、僕と一緒にさるかない。」
女「誰があんたなんかと猿買うもんですか。」(宮崎弁でさるく=歩くという意味)
男「いやぁそういう意味じゃなくて。ウォークだよ。ウォーク。」
女「冗談なら後にして」
男「そりゃジョーク!」
女「食事に行きたいなら、最初からそう言えばいいでしょ。」
男「食事に使うのはそりゃ、フォーク。」
男「困ったな。あれ、よく見たらまりっぺじゃなかろか。暫く見んうちに、てげ(大変)べっぴんさんになっちゃとね。」
女「浩二君!?、久しぶり、きれいだなんておじぃこといわないでよ。」(おじぃ=恐ろしい)
男「誰がおじいさんだじー。」
女「・・・」
男「ところで、東京に出てきて思うけど、やっぱし宮崎っていいとこだよね。」
女「じゃがじゃが」(宮崎弁じゃが=相槌)*1
男「えっ、じゃがいもがどうしったって」
女「どうもしないわよ。相変わらずくだらないこと言うとこだけは変わってないのね。でも浩二君、顔だけはイメージ変わったとこっせん(こっせん=〜じゃない)なんか日にやけた?」
男「しばらく外国にいっていたからね。」
女「どこいってたの。」
男「まりっぺ、そのものだよ。」
女「えっ、どこよ。」
男「宮崎名物の・・・」
女「だから、どこよ。」

男「決まっているだろ。日向名物。かぼちゃ(カンボジア)」
テケ♪テェンテェン♪
今読み返せば我ながら駄作を作ってしまった(汗)優しい宮崎の人なら笑ってくれるかな?

参考宮崎の県民性 宮崎の男性と女性「芋茎木刀と日向かぼちゃ」

宮崎の男性を「いもがらぼく」と言うことがある。漢字では「芋茎木刀」と書く。芋がらとはさつまいもの茎を指し、その干したもので作った木刀のことを芋茎木刀という。見かけは立派そうにみえても、中は空洞でちょっぴり頼りないけれどお人よしな宮崎男性を表現しているといわれている。
一方、宮崎女性は「日向かぼちゃ」と呼ばれる。これは宮崎名産日向かぼちゃのように外見は色が黒くて、小ぶりで派手さはないけれど、その実おいしさは最高、しかも芯のしっかりしている働き者を意味している。

*1:今はあまりつかわないらしい