新・不思議な国の信州人の感想

GWに読んだ本2冊目は、かつて長野県でベストセラーになった、信州人の丸山一昭さんと名古屋人の岩中祥史さんが書いて信州学の本である。
長野県人は自分の県をなぜ長野といわず信州というのか。
また、なぜ同窓会でも同級会でも集まりごとに最後はみんなで信濃の国を合唱するのか。筆者から見た不思議な国、信州の県民性をその歴史や文化、風土などから分析した面白い本である。
信州合衆国と言われるように長野県にあるのは地域性である。
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長野県人は信州を愛しているが、それ以上に生まれ育った故郷を愛している。かつて長野県は10の小藩と2つの天領に分かれていたこともあり、歴史も風土も違う。
でも、そのバラバラな信州合衆国が県歌「信濃の国」を歌うとなぜかまとまってしまう。信濃の国(作曲北村季春東京都出身)についてはこれ以上、ネタバレになるので言わないが、その秘密の一端がこの本には書かれている。
他にも、「松本のスズメ、諏訪のトンビ、上田のカラス」といわれるとか*1
東信の人は信州人らしくなく、飯田の人はほとんど名古屋文化圏だ。とか
文化の松本、人柄の長野 
など興味深い内容がこの本にはたくさんつまっている。
「なぜ松本と長野の仲が悪いのか。」
筑摩県庁が火災にあって長野市に県庁が置かれたいきさつなど長野県の歴史を見ながら、その由来を学ぶこともできる。
周りにちょっと理屈っぽくて口うるさいやつがいたら、まずそいつは信州人と思って間違いない。
あなたの周りにこんな人がいて対処に困った場合、または長野県人の気質を知りたい人はこの本一読の価値がある。勿論、信州人には是非読んでみて欲しい本である。

*1:松本は百家争鳴、論争好きでスズメのように足を引っ張り合う体質、諏訪は上空で弧を描きながら獲物を見つけるとさっと急降下して餌を取るトンビのように利のさとく、気性が荒くはすっこい、上田はカラスのようにじっと世の中の動きを見ながら、自分の行動を決める気質だという