1リットルの涙 亜也さんの日記を読んで
1リットルの涙―難病と闘い続ける少女亜也の日記 (幻冬舎文庫)
- 作者: 木藤亜也
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/02/01
- メディア: 文庫
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私がこの本を読むのは2回目である。
ご存知の方も多いと思うが沢尻エリカさんと錦戸亮君のドラマで話題になった木藤亜也さんの日記である。あの感動巨編の原作である。彼女はもうこの世にはいない。
25歳十ヶ月、あまりにも短い人生の終止符が打たれた。
この本は厚生省の特定疾患「脊髄性小脳変性症」におかされた彼女の14歳から21歳までの「生きる」という思いがたくさんつまった日記である。
この本を読んでいると、治療方法が定かでない難病におかされ、足やしゃべることが段々と不自由になる自分の体に苦しみながら、何とか「自分の生まれたことの意義」を見つけようと、もがき苦しみ、そして一生懸命に生きている彼女の姿が浮かんできて、何回読んでも目頭が熱くなる。
「病気はなぜ私を選んだの。」
「たとえどんな小さく弱い力でも私は誰かの役に立ちたい。」
彼女が日記に綴ったこの2つの言葉は、ずしりと重く私の心に刻まれている。
私もかつて病気になったとき、同じようなことを思い悩み苦しんだ。健康のときは全然感じなかったが、病気になって、普通に暮らせることがどんなに幸せなことかを思い知った。
彼女の母は日記を書きつづけることが彼女の生きる支えだったという。その言葉の通り、木藤亜也さんの「生きる」という思い、意義がいっぱいつまった本である。
まだ、ブログがなかった頃の時代。
もし、そのときブログがあってバーチャルでも双方向の通信が出来たならもっとたくさんの人が彼女の生の声から勇気をたくさんもらえただろうと感じる作品である。
冒頭に掲載されている18歳のときの彼女の写真がとてもまぶしく見える作品である。私のお薦めの1冊である。
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