もののけ姫の感想

みんなはじめからやり直しだ。もののけ姫


 はりつめた弓の ふるえる弦(つる)よ
 月の光りにざわめく おまえの心

 砥ぎすまされた 刃(やいば)の美しい
 その切っ先によく似た そなたの横顔

 悲しみと怒りに ひそむまことの心を知るは
 森の精 もののけ達だけ
 もののけ達だけ

宮崎駿監督のもののけ姫を見た。
この作品は「風の谷のナウシカ」と並んで私の一番好きな作品のひとつである。
非常に美しい豊かな自然の中で暮らす人々と神と崇められていたいにしえの動物たちの物語。そしてアシタカ(声:松田洋治)ともののけ姫サン(声:石田ゆり子)のちょっぴりもどかしいけど、素敵な恋の物語である。
私はヤックルを見ているだけでも何か心が和む。
さらにエボシ(声:田中裕子)のところに集まったタタラの女性陣がとても元気のいいのもいい。なんだか元気をもらえる気がする。
この作品のテーマは何があっても「生きろ」ということ。
人間にしろ、動物にしろ、自然にしろ、いつかは死ぬ。
形あるものはすべて壊れるのだけれど、それでも今を生きることが大切だという監督のメッセージが伝わってくる。
この物語は決してハッピィーエンドではないけれど、戦いが終わり、人々が生きるということの意味を掴むことが冒頭の言葉に集約されている気がする。
見終わったあとからじーんと感動の余韻が来るとてもよい作品である。
「ばかには勝てんわい」
最後のジコ坊(声:小林薫)のこの言葉が全て洗い流しているようで印象的だった。
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