池田満寿夫さんの「エーゲ海に捧ぐ」

昨日とは全然違うことを書いてしまう。
今日紹介する本は池田満寿夫さんの「エーゲ海に捧ぐ」。
病院で読んだもう一冊の本だ。

池田満寿夫さんは地元長野高校出身。満州から引き揚げて長野で育った方だ。長野市松代にある池田満寿夫美術館には何度か訪れたことがあるが、地元の有名人の芥川賞作品を僕は今まで読んだことがなかった。

さて、この作品を一言で表現すると・・
R20作品・・・。芸術性が高いカンノー作品・・・とでも呼ぼうか(汗
著者の卓越した表現方法もさることながら、女性を深く観察していることに驚く。
本編は「エーゲ海に捧ぐ」「ミルク色のオレンジ」「テーブル下の婚礼」の3編、まるで実体験を小説に書いているように・・・僕には思えた(汗


彼は色を表現する天才なのかもしれない。
性の営みさえも彼の前ではピカソのような色彩豊かな映像になって浮かんでくるんじゃないだろうか・・。
エーゲ海はコバルトブルー、ミルク色のオレンジはみかん色、テーブルの下の婚礼はグレー、一言では難しいのだけれどそんな色が脳裏に浮かんだ。


どれも文藝春秋連載作品だそうだが、ウィキによると
文藝春秋が100万部を超えたのは、このときと村上龍さんの「限りなく透明に近いブルー」が掲載された1976年9月号、金原ひとみさんの『蛇にピアス』と綿矢りささんの『蹴りたい背中』が掲載された2004年5月号と後1回の計4回だそうだ。

エーゲ海に捧ぐミステリー

あとがきにも若干触れられているが、『エーゲ海に捧ぐ』は、最後の13行が削除されているらしいとのこと。そう聞くと何が書いてあったのか知りたくなる。こんな秘密を聞くとはワクワクするが、いまのところ僕にはわからない。
容疑者Xの献身のように、この謎を解く映画・・・作ってくれないかナ・・

再追伸

今日のブログは多分コメントしづらいと思う・・・無理してコメしなくていいですよ(*^_^*)
全然話は変わるが、池田満寿夫美術館の前にある竹風堂の茶菓子と珈琲はいける(*^_^*)もし信州松代町を訪れる機会があったらお試しを♪
(参考)池田満寿夫さん介http://www.shinobazu.com/ikeda/ikeda2003.htm